FJ1200-4CC 整備資料



 2017.11.07.100 PS 規制のFJ1200-4CCを130 PS のフルパワーに





国内向け100PS自主規制の4CCをもともとの130PSにフルパワー化しました。
97 PS の 4CCは吸気と排気を絞ったもので、単にランナーにマスクをかけさせたもの。
無理やり出力が出ないようにしているので不健康です。
本来の 130 PS にするために必要なものは、
イグナイター,口径の大きいインシュレーター,吸い込み口の大きいエアクリーナー(改造でもOK)、マフラー。
キャブレターはメインジェットとパイロットエアジェットの番手を上げて、エアスクリューの半回転開けるだけ。
あとは全て同じです。燃料も無鉛レギュラーのまま。かえって燃費が良くなります。
マフラージョイントの代用品やキャブレター組み立て時の注意にも触れています。


100 PS 自主規制・FJ-4CCはフルパワーのFJ-3XWをデチューンしたもの。
4CCと3XWの違うところ
イグナイター
インシュレーターの口径
エアクリーナーの空気取り入れ口の広さ
キャブレターのジェット番手と設定
マフラー
あとは全て同じ・ガソリンも無鉛レギュラー
3XWマフラーの取り付け
取り付けるイグゾーストパイプとチャンバーの状態
取り付けるマフラーの状態
マフラージョイントはステンレスの代用品・243円
イグゾーストパイプの取り付け
取り付ける3XWキャブレターの状態と組み立てるときの注意
3XWキャブレターの状態
Oリングはミクニ純正と汎用
油面の簡易測定
ジェットニードル取付時の注意
チョークレバー取り付け時の注意
オーバーフローパイプの長さ
インテークマニホールド取り付け時の注意
イグナイターの取り付け-ヘッドライトを触らずにメーターを取り外す
イグナイターの取り付け-取り付けボルトをヘキサ頭に交換
キャブレターの同調の様子
インプレッション


   

1.FJ-4CC と FJ-3XW


a.4CCは3XWをディチューン ( detune / 低性能化 ) したもの

FJは海外向けリッターバイクで、1984年にFJ1100 / 36Y として生まれ、1986年にFJ1200 / 1TX、1988年にFJ1200 / 3CV、1991年にFJ1200 / 3XWと改良されてきました。

最終型3XWの国内版がFJ1200 / 4CCです。※ RMX-SJ13は1992年発売。

もちろん、「100 PS 自主規制※」により、3XWの「130 PS / 9000 rpm、11.01㎏・m / 7500 rpm」は「97 PS / 8000 rpm、9.3㎏・m / 6000 rpm」にディチューンされました。

そして、国内ではFJの空冷 1200 ㏄ が1994年のXJR1200「97 PS / 8000 rpm、9.3 ㎏・m / 6000 rpm」に引き継がれました。


※100 PS 自主規制
・1969年、ホンダCB750 ( K0 )がデビューし、1973年にカワサキZ2・750㏄、1976年にはヤマハGX750、スズキGS750が発売されナナハンブームが到来しました。
  しかし、海外向けには 1972年にカワサキZ1・900㏄、1974年にゴールドウイング・GL1000、
  1978年に水冷6気筒のZ1300,空冷4気筒のXS1100、空冷6気筒のCBX,空冷4気筒のCB900F,GS1000が発売され、
  海外での日本製大型バイクはリッターバイクが主流となっていました。
  その後1990年まで、国内向け大型バイクは 750㏄が上限で、輸出車を 750㏄にスモールダウンしたものが売られていました。

・1990年、オートバイメーカーは 「 お上 」 の顔色をうががいながら、「 オーバー750 」を国内向けに売り出します。
  その先陣を切ったのはヤマハ、
  まずは、1990年に「 高出力・高スピート のスーパースポーツ 」 を感じさせない、ドラッグレーサータイプのV-max( 145PS・12.4㎏m を 97PS・11.3㎏m にディチューン)。
  そして、翌 1991年に「 おとなしい ツアラー 」 のFJ1200( 130 PS → 97 PS )を。
・カワサキは同年、トップガンのGPZ900 ( 115 PS → 86 PS ),1992年にゼファー1100 ( 93 PS )を。
  ホンダは、1992年に CB1000 ( 93 PS )を。最後にスズキが 1994年に カタナ1100 ( 95 PS )を。
  ここに、「 100 PS 自主規制 」 の国内向けリッターバイクが出揃い、リッターバイクブームが始まりました。今から24年前のことです。

※FJ1200 の色々な形式については→→→こちら


b.4CCのフルパワー化


このように4CCの中身は3XWと同じですから、何らかの変更をすればフルパワー化ができます。

そこで、FJ-4CCのフルパワー化が一般的に行われています。

いかに26年前のバイクでディチューンとはいえ、「 1200 ㏄ の 97 PS / 8000 rpm 」です。

たかだか、80~90㎞/hのツーリングでは全開にすることなどなく、今までパワー不足を感じたことはありません。

しかし、「 130 PS / 9000 rpm を試してみたい 」 と思うのも人情です。

130 PS / 9000 rpm なら軽く200㎞/hを超えるので非日常的ですが、1st ・2nd での加速なら日常的になります。

今回、いつものYahooオークション出品者さん ( Miyabee ) から
フルパワー化に必要な、3XWのイグナイター,インシュレーター,エアクリーナーボックスを入手できたので、フルパワー化を試してみることにしました。

・写真左側が4CCのストック部品。

・今回入手したのは、
  右側のイグナイター,インシュレーター,エアクリーナーボックス。
  ※イグナイター / 4100円,インシュレーター / 6250円,エアクリーナーボックス / 100円

・ 右側のキャブレターはストックの3XW用です。

・フルパワー化にはこの外に3CV・3XWのマフラーが必要ですが、
  これはストックの3XWマフラーを使います。


    
c.どこがどのように違うのか?
   ●●      
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イ.イグナイター・CDI

・点火時期(イグナイター)が違うのは当然です。
  写真左がディチューン4CC用、右がフルパワー用。俗称は赤ラベル。

・どこがどのように違うのかは分かりませんが、
  巷では「4CCのようなリミッター設定はない。」と言われています。

・イグナイターは 3CVも3XWも同じです。
  ※部品番号 : 3CV-82305-01-00 ( 3XW・3CVパーツリスト )
  ※FJ1100 と FJ-1TXのイグナイターは 「1TX-82305-10 」で同じですが、
    3CV・3XWのものとと同じかどうか不明。
  ※FJ1100 ・ 1TX ・ 3CV ・ 3XWパーツリスト→→→こちら
    3XWパーツリスト→→→こちら

・FJに乗っている者の数が少ないので、4CCをフルパワー化しようとする者も少なくなり、
  3CV・3XWのイグナイターの中古相場は年々下がってきています。
  しかし、FJに乗り続けるつもりなら、入手できる内に予備を入手しておくべきでしょう。
・なお、4CCのイグナイターはまったく人気がありません。
  写真左の4CCイグナイターは100円で落札したものです。


    
ロ.インシュレーターの口径が大きい

・写真左側の四個が4CC用、右側の四個が3XW・3CV用です。
  ※3XW・3CV用部品番号 / 36Y-13586-00、36Y13596-00
  ※1100 と1TXも同じインシュレーターを使っています。

・エアクリーナーボックスに接続する部分の径は同じですが、
  シリンダー側の径が違います。

・3XW・3CV用 : 33.0 ㎜Φ
・4CC用 : 30.0 ㎜Φ

・面積比は 3XW・3CV用 : 4CC用 = 33×33:30×30 = 1.21 : 1.0
  つまり、3XW・3CV用は4CC用の 1.21 倍の空気を吸い込みます。

・このインシュレーターはXJR1200・1300 のフルパワー化にも使えますので
  中古相場は高くなっています。


     
ハ.エアクリーナーボックスの空気吸入孔が広い

・エアクリーナーボックスとキャブレターをつなぐダクト(エアフィルタージョイント)は同じです。
  ※3XW-1440F-00、3XW-14453-00、3XW-14463-00、3XW-1440G-00

・もちろんボックスも同じです。


違うのは空気吸い込み口(クリーナーケースキャップ)です。

・写真左側が4CC用、右側が3XW用。
・4CC用は吸い込み口が狭められています。
  4CC用は 45 ㎜ × 22 ㎜、3XW用は 45 ㎜ × 62 ㎜。
  面積比は 1:2.8。3XW用は4CC用の 2.8 倍の空気を吸い込みます。
・左が4CC用、右が3XW用。
・4CC用を3XW用に改造するのなら、壁を取り払わなければなりません。
・なお、3XW用のクリーナーケースキャップは 3CV-14412-00 で3CVと共通です。
  ※1100と1TXはクリーナーケースの形状が違います。


    

ニ.キャブレターのジェット類と設定が違う

・上が4CC用、下が3XW用。どちらも ミクニBS36 で同じです。
・違うのはジェット類だけ。
・4CC → MJ / ミクニ丸大・♯87.5、PJ / ミクニ14×5-Btype・♯42.5、
          PAJ / ミクニ丸小・♯135
・3XW → MJ / ミクニ丸大・♯110 、PJ / ミクニ14×5-Btype・♯42.5、
          PAJ / ミクニ丸小・♯155
・AS戻し量は 4CC / 2.5、3XW / 3.0 ※ こちら (出典不明)
・※ミクニ丸大・径×長さ=8×9、ミクニ丸小・径×長さ=6×9
・※PJ・ミクニ14×5-Btype ・径×長さ=5×14

・※4CCマニュアルに「スタータージェット→GS1/♯37.5、GS2/Φ0.7 」と記載。
    このジェットについては不明。しかし、スターター系だから3XWと同じでしょう。
・PAJは赤丸の部分に入っています。

・※MJ/ミクニ丸大/8×9・♯110)→  こちらこちら  
・※PAJ/ミクニ丸小/6×9・♯155)→ こちら
・※3XW用キャブレターセッティング用ジェットセットは→ こちらち  Kester
    ガスケット,ニードルバルブ,JN,NJ,エアスクリュー,ジョイントOリングなど
    すべてセットで 4000円 / 1気筒だから買い得です。
    純正部品ならこのセットの中のニードルバルブだけで 3800円します。
   Keyster キャブレター然調キット FY-5135N はメーカーで在庫なしです。どかこにあるうちに。
  あとは全て共通。
・JN →  5FZ74(1TX-1490J-00)
・クリップ段数 → 3 / 5
・NJ→ Y-2(50H-14941-00)、
・ダイヤフラム → 50H-14940-00 


結局、キャブレターで違うのはMJ,PAJの番手とAS(※注意)戻し量だけ

これを変更すれば4CCのキャブレターがフルパワー3XWのキャブレターになります。

※注意
・負圧キャブレターの場合、ASはバタフライ ( スロットルバルブ ) より前 ( シリンダー側 ) のアイドルポートにはまっています。
  このポートはPJとつながっていて、PJからの混合気を噴出するところです。→→→ こちら
・だから、ASを開ける ( 緩めると ) 混合気が多く出て、シリンダーに供給される混合気が濃くなります。
  このように、ASといっても空気の流入量を調整するものではなく、混合気の流入量を調整するものなので、パイロットスクリューと呼んだ方がよいでしょう。

※3XWのキャブレター設定は、
・① MJを大きくして、高回転 ~ MAX でもパワーが出るようにした。
・② PAJを大きくして、アイドリング~低回転での空気の吸い込みを大きくした。
・③ PJは同じでも、AS(PS)の戻し量を半回転大きくして、アイドリング~低回転での混合気を濃くした。

    
ホ.排気はマフラーだけが違う

・イグゾーストパイプ → 1TX-14611-00、1TX-14621-00、1TX-14631-00、1TX-14641-00 でFJ全車種共通。

・イグゾーストジョイント(イグゾーストパイプとマフラーをつなぐ部屋) → 1TX-14615-10 でFJ全車種共通。

・違うのはマフラー → 4CC / 4BS-14721-00(右),4BS-14711-00(左)、3XW / 3XW-14721-00(右),3XW-14711-00(左)。
  空気の入りを増やした分だけ空気の出を増やしているのでしょう。

・マフラーを分解しないと「どこがどう違う」のか分かりません。

    
ヘ.エンジンの仕様と減速比は同じ

4CCと3XWで同じです。※3XW諸元→ こちら

・シリンダー → 1TX-11310-00
・シリンダーヘッドガスケット → 1TX-11181-00
・内径×行程(Bore×Stroke) → 77.0 ㎜ × 63.8 ㎜
・圧縮比(Comperssion Ratio) : 9.7:1
・カムシャフト,バルブも同じです。

・エンジンの仕様が同じなので、3XWの燃料は4CCと同じ無鉛レギュラーということになります。
  どこかのサイトで「無鉛ハイオクにするべき」としていましたが、その根拠は何なのでしょうか?
  ※輸出仕様 1995 FJのオーナーズマニュアル / P10-2にも「regular gasoline 」とあります。→→→こちらからダウンロード(FJは一番下です)サイトが閉じられたらこちら
・オイルクーラー( 3XW-13470-00 )9もオイルポンプ( 3CV-13300-00 )も同じです。
  焼きつきを心配する必要はありません。

・減速比も同じです。
   1次減速 → 98/56、1st : 40/14、2nd : 36/18、3rd : 33/21、4th : 31/24、5th : 29/26


以上、要するに4CC / 97 PS は 3XW / 130 PS の「空気の吸い込み量と吐き出し量を絞った」だけのもの。

4CCはランニングするのにマスクを付けさせているようなもの。

このマスクを取るために必要なのは次のものだけ。

・① イグナイター※3CV,3XWのものならOK。( 1100,1TX のものは不明 )
・② インシュレーター※1100,1TX,3CV,3XWどれでもOK。
・③ ミクニ丸大♯110×4個
・④ ミクニ丸小♯155×4個
・⑤ 3CV,3XWのマフラー
・⑥ エアクリーナーケースカバーの改造or3CV,3XWのケースカバー

①,②,⑤ は中古良品で合計2万円程度。これに ③ と ④ で5000円程度。費用はたったの2万5千円。

作業はイグナイター,エアクリーナーケースカバー,マフラーの付け替えとキャブレターのジェット交換だけ。

これで4CCは本来の性能を取り戻すのです。

「130PSを使えるか使えないか、使うか使わないか」は別にして、「バイクを本来の姿に戻して乗りたい」と思うのはユーザーとして当然のことでしょう。

    
2.3XWマフラーと取り付け
   ★★12     
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a.取り付けるイグゾーストパイプとチャンバーの状態

イグゾーストとチャンバー(イグゾーストジョイント)はストックの美品を使います。
昨年7月にセットで1200円で落札したものです。

・上から①,②,③,④。
・②だけ塗装剥がれ。
・番号はイグゾーストボルト(CO測定穴 ・ 写真左側のボルト)横に刻印。
・塗装するとこの刻印が見えなくなるのでエキパイ内部に番号を書いておく必要あり。
・とてもきれいな状態です。
・新品同様のマフラーガスケットがこちら側に付いています。



・左側上部にブツブツのサビがありましたが、ペーパーがけをして塗装。


 左が取り外したもの、右が塗装後です。

取り外したイグゾーストとイグゾーストジョイントは2011.8に塗装したもの。→→→こちら 

塗装後6年経過していますが、走行距離も少ないし雨天走行はしないので痛みはそれほどありません。
サビ取り・再塗装をすればまだまだ使えます。

FJのイグゾースト ・ マフラー関係の純正部品はガスケット類を除き全て在庫なし。
汎用のイグゾースト ・ マフラーはありますが、「純正大好き・出費大嫌い」にとっては「まだ使える純正部品」は大切です。


     

b.取り付けるマフラーの状態

今回使う3XWマフラーは「イグゾーストパイプとイグゾーストジョイントのフルセット」で2012.09に672円で落札したものです。
イグゾーストパイプは使用OKですが、イグゾーストジョイントはサビと劣化で使用不能。

マフラーは塗装内に点サビ多数。裏側(車体側)は赤サビが多いが充分に使える状態。
2011.08に塗装した4CCマフラーはもっとひどい状態でした。→→→こちら 

・ まず、ステンレスたわしで赤サビ取り。
・ 次に、サビジャック(黒錆転換剤)で赤サビを黒サビに。
・ サビジャックの塗料部分は耐熱性がないので、一晩おいて乾燥後にステンレスたわし ・ 180番ペーパーで塗装を落とす。
・ 800番ペーパーで足付け。

今回はサビジャックを「取りきれていない赤サビを黒サビに換えるだけ」に使いました。
前回(2011.8)はサビジャックの塗装部分の上から耐熱塗装をしました。


 もともとの塗装は180番で簡単に落ちます。  この3XW刻印が塗装で消えてしまうのがチョット残念


 上が今までの4CCマフラー、下が塗装後の3XWマフラー。
 同じ耐熱艶消しブラックなので仕上がりは同じです。
 今までの4CCiマフラーもそれほど痛んでいません。



c.マフラーの耐熱塗装失敗

耐熱塗装は乾燥後、空焼きして塗装面を硬化させなければなりません。

今回、この空焼きに失敗し、「そもそもマフラー部分に耐熱塗装の必要があるのか?」という疑問から、アクリルラッカー塗装に変更しました。

※マフラーと耐熱塗装については→→→ こちら
結論として、マフラーに耐熱塗装は必要ありません。

 空焼きが部分的に強すぎ、写真上の左マフラーは半分程度、
 写真下の右マフラーは1/4程度がはげ落ちてしまいました。
 これは空焼き後の表面をきれいにしたものです。
 空焼き硬化が成功した部分は削り取りませんでした。
 裏側(車体側)は、うまく焼けたようです。
 ただし、前部は空焼きができませんでした。


 これに、332円の「ツヤなし」アクリルラッカーを吹きつけました。
 このニッペのラッカースプレー、648円のと332円のがありました。
 二つを見比べましたが、違いは「648円の方が発色がきれい」。
 「ツヤなし」なので発色は関係ないだろうと332円の方にしました。
 裏側はハゲた所だけ部分的に吹きつけました。
 どうせ見えないところだから、重ね塗りする必要はありません。


きれいになったように見えますが、

 耐熱塗装の部分とハゲた部分を均一にすることはできません。
 近づいてみるとこの通り。
 右マフラーの後部です。
 これも右マフラー。前部です。
 ハゲた部分を削り取った写真(初めの写真の下側マフラー)と見比べてください。
 なお、ハゲた部分が多かった左マフラーの方は、
 却ってハゲた部分が分かりにくくなっていました。

   ★★13      
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d.マフラージョイントはステンレスの代用品・243円。


右側マフラーのクランプ部分がちぎれていました。

 クランプは上下に動かせば折れてしまいます。
 しかし、この溶接部分を取り除かなければなりません。
 サンダーで削り取ります。


マフラーバンドは汎用品がありますが、ホームセンターで安い代用品をさがしました。

・塩ビ管コーナーにある「吊りバンド ・ 立バンド」という商品です。
  写真左から、
・① ステンレス / 40Aサイズ・243円
・② スチール / 40Aサイズ・45円
・③ スチール / 50Aサイズ・55円

・①が「立バンド」、②・③が「吊りバンド」。
・厚さ / 1.7 ㎜、巾 / 25 ㎜で頑丈です。ボルトはM6。
・びったり閉じた状態で ①・②(40A) / 46 ㎜Φ、③(50A) / 57 ㎜Φ。
・40A の次が 50A でその中間サイズはありません。
・マフラーガスケット外径が 50.2 ㎜Φ、
  イグゾーストジョイントのマフラー側が49㎜Φだから、
  50(57 ㎜Φ)では大きすぎ、40A(46 ㎜Φ)では小さい。
・そこで、40Aを大きくすることにしました。
・今回使うのはステンレスの立バンド40A。
  サイズ変更に使うのはオイルシール打ち込み具で細い方の外径が55㎜Φ。


・打ち込み具の外径に合わせてしまうと、55 ㎜Φとなり大きすぎる。
  51 ㎜ ~ 52 ㎜Φになるように叩いて変形させる。
  叩き加減は現物あわせで少しずつ。 少し隙間ができるくらいでOK。
・ステンレスは硬いので打ち込み具に合わせて叩きましたが、
  スチールなら柔らかいのでそのまま叩いても修正できます。
・円周部分を修正したあとは直線部分の修正。
  マフラーに巻いたときに直線部が平行になるようにする。
  これはバンドを開いて凸部を上にして、凸部をハンマーで叩けばOK。
・取り付けボルトは二つも必要ないので、直線部を切断。


キジマのマフラーバンドを使った方がきれいです。
  しかし、安い代用品を探すのはおもしろいことです。
直線部分にボルト頭留めがついていますので、ナットを締めるだけです。


なお、吊りバンド25AサイズはRMX(SJ13)のオイルタンクキャップを留めるのに使いました。

また、右側のマフラーガスケットが痛んでいたので汎用品を使いました。→→→キタコ/JPY-2/ヤマハ同等純正品番:3XW-14714-00/サイズ:φ50.2×φ45.0×34.7mm

     
e.イグゾーストパイプの取り付け

・イグゾーストパイプを取り付けるにはガスケットが必要です。
  純正部品は 341-14613-00/421円。
  汎用の「キタコ/XY-11 ・ 963-0000011」は二個で476円。 → こちら
  当然キタコを使用。

・シリンダーのイグゾーストパイプ孔は 47 ㎜Φ、
  イグゾーストパイプ外径は 45.6 ㎜Φ。
  なんと、「キツキツ」ではないのです。

・キタコのガスケットは「外径 / 45 ㎜Φ・内径 / 37 ㎜Φ」。
  イグゾーストパイプと同じサイズ。
  だから、シリンダー側にじっと待っていてくれない。
  押さえていないと外れてくるのでイグゾーストパイプを入れるときに苦労します。
・純正は外径47㎜Φでシリンダー側にキッチリとはまって「待っていてくれる」ことでしょう。


・イグゾーストパイプの締め付けトルクは 3.0 ㎏・m。
  これは案外強いトルク。
  ラチェット 23 ㎝ ハンドルの端を握って「グイッ」と力を入れる程度。
  23 ㎝ ハンドルの真ん中を持てば「堅くて動かない」程度。
  23 ㎝ ハンドルの真ん中を持ってシッカリ締めたあと、トルクレンチを使うのがよいでしょう。

・ナットは「M8×1.25」のセルフロックナットを使っています。 → 冨士精密 M8/12×17
  このナットは痛んでいますので新しいものを使わなければなりません。
  今回はRMXのリヤスプロケット取り付けナットのストックを使いましたが、
  事前に準備しておく必要があります。

  他の部分の締め付けトルクは、
・イグゾーストジョイント(チャンバー)取り付け下ボルト(M10×1.25) → 2.5 ㎏・m。
・イグゾーストジョイントとイグゾーストパイプ(M10×1.25) → 2.5 ㎏・m。
・マフラーバンド(M8×1.25) → 2.0 ㎏・m。
  この辺りは常識的な力加減でよいでしょう。


     
3.取り付ける3XWキャブレターの状態と組み立てる時の注意
   ●●     
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a.キャブレターの状態


今回使うキャブレターはストックの3XW用です。
これをメンテナンスして使います。
当然、Oリングはすべて新しいものにします。

現在4CCに載せている好調キャブレターのジェット類を交換した方が簡単です。
キャブレターを分解すると、同調をやり直さなければならないからです。

しかし、現在の4CCキャブレターもメンテナンスしてから3年半で、どこかに不具合があるかもしれません。
フルパワー化するのだから、キャブレターも完全な状態にしておきたいのです。

・外側はホコリ付着で汚れていたが内側はとてもきれいな状態。
  ガソリンヘドロなし。
  程度のよいキャブレターだったのでしょう。
・ジェット類はヤニが付いている程度で腐食なし。
・MJ/ 110、PJ/ 42.5、PAJ/155、JN/5F74-3段目、NJ/378Y2
  当然、3XW用のジェット類です。
・フロートバルブの緑色変色なし。
・ASのOリングは当然のように片面偏平。
・フロートバルブとASのOリング交換で済みます。


    

b.使用するOリングはミクニ純正と汎用

汎用Oリングは安いですが、ニードルバルブ(フロートバルブ)とエアスクリューのOリングはミクニ純正をお勧めします。
※汎用Oリングについては→→→こちら

・ニードルバルブのOリングは固くなっていました。
※ニードルバルブのOリング→ O-Ring: Float Valve Assembly / KV/10  64円→→→ こちら
・古いOリングは外そうとせずに切断すること。
  千枚通しや細いドライバーで引っかけて外そうとするどフィルター側に引っ張るので、
  勢い余って千枚通しやドライバーでフィルター(網)を変形・損傷させてしまいます。
・切断する場合はカッターではなく先のとがった爪きりニッパーを使うこと。
  Oリングは固くなっているのでカッターではスパッと切れず、
  千枚通しやドライバーで引っ張ることになるからです。
  だから、爪きりニッパーでプチンと切った方がフィルターを変形・損傷させる危険がないのです。

・ニードルバルブは通常指でつまんで引っ張れば抜けますが、
  Oリングが固化して指で抜けないものもあります。
  こんな場合はプライヤーで挟んで引き抜くことになりますが、
  バルブを変形させないように加減すること。
  また、勢い余ってフィルター部を外に当てて変形させないように注意すること。
・今回は「カッター+千枚通し」でフィルターを一個変形させ、
  バルブを抜くときにもう一個フィルターを変形させてしまいました。
※ニードルバルブフィルター : Filter: Float Valve Assembly/MRT-VM18/233  432円→→→ こちら


・エアスクリューのシャフト径は3㎜Φ、
  ミクニ純正Oリングの内径はこれより少し小さい。
・汎用Oリングの内径は3㎜Φなので、ミクニ純正を使った方が機密性が高くなります。
・ミクニのキャブレターならエアスクリューは同じなのでOリングは共通です。
  ※こちら で確認してください。
※エアスクリューOリング : O-Ring: Pilot Mixture Screw / N133037 64円 → こちら
・ジョイントのOリングは20円の汎用Oリングで問題ありません。
  ミクニ純正よりシッカリはまります。
  ※NOK ISO A 0063 G → こちら
  ※ミクニ純正 : O-Ring: Fuel Pipe / 616-23002 64円 → こちら
・キャブレター一個で16個必要ですから、汎用を使うと 704 円の節約になります。
・なお、このOリングはニードルバルブのOリングとしても使えます。
  モノタロウから50個入手しました。


    
c.油面簡易測定

・ フロートアームの突起 ( リップ ) をフロートバルブの突起に触れさせる。(フロートバルブの突起の当たり始め)。
・ キャブレター本体 ( ミキシングボディ ) と フロートチャンバの合わせ面からフロートの上端 ( 一番高い点 ) までの高さを測る。
・ 基準値 : 21.3㎜ ~ 23.3㎜

  結構図りにくいものです。ノギスが真っ直ぐかどうか分かりにくく、ノギスが当たったときにフロートが下がってしまいます。
・四回測定 → ① / 22.75 ~ 23㎜、 ② / 22.8 ~ 23㎜、 ③ / 22.6 ~ 22.7㎜、 ④ / 22.0 ~ 22.8㎜
・なお、完全に下がった状態では →  ① / 22.1㎜、 ② / 22.3㎜、 ③ / 22.0㎜  ④ / 22.0㎜
・油面の測定値が少し高いようですが、測定誤差と21.3~23.3㎜に入っているということでこのまま調整なし。 
・フロートピンはひっくり返した状態でフロート側(シリンダー側)から見て左から差し込む。固い場合は交換(※注意

※注意.
フロートピンの挿入・取り外しがかたいときはフロートピンを新しくする。
真っ直ぐなフロートピンは無理をしなくても「スッ」と入り、すなおに抜けます。
ピンの頭をマイナスドライバーでこじったり、プライヤーで挟んだりしなければ外れないピンは曲がっています。
ウォータープライヤーで挟んで押し込まなければならないピンも曲がっています。
曲がったピンはオーバーフローの原因になります。
フロートピンは安い部品なので、キャブレターOHのときは新品にすることをお勧めします。→→→こちら

    

d.ジェットニードル取付時の注意

・ニードルにはまっているプラスチックリングには突起が出ています。
  ニードルをスロットルバルブにセットするときは
  この突起をバルブの穴に入れなければなりません。
・突起を穴に入れないとニードルが真っ直ぐにならず、
  ニードルジェットと擦れてスムーズに動きません。
写真はニードル穴の傍にある小さな穴です。
  ニードルを差し込んだあと、ニードルを引っ張って回せばストンと入ります。
※ニードル取付プレートを留めるネジ : M3×8 ㎜(首下)のナベ、
※ キャブレタートップのフタを留めるネジ : M5×10 ㎜(首下)のナベ


また、トップのフタを取り付けるときに「ダイヤフラム外縁がキャブレターの溝にシッカリ入ったかどうか」を確認すること。
フタを押しつけると「コクン」と溝に入った音がします。

    
e.チョークレバー取付時の注意

・チョークシャフトは 右側( ④ 番キャブレター側 )から差し込み。

・チョークレバーは ① 番キャブレターだけ形が違います。
・チョークを引っ張ったときに、チョークノブの出方が ①,②,③,④で同じでない場合は確認。

・チョークケーブルは「両側タイコ」のものではなく、
  片側がチョークノブに接着されている特殊なものだから中古品を確保しておくこと。
  ※純正部品 : 1TX-26330-00/スタータケーブルアッセンブリ  4741円

・チョークノブを取り付ける小ネジは「2.5 ㎜Φ の 2.5M微細ネジ」。→→→こちら
  もしかして2.6Mかもしれません。
  ホームセンターで入手できます。


     
f.オーバーフローパイプの長さ

・上が今まで使っていた4CCキャブレター、下がオーバーホールした3XWキャブレター。
  外した4CCキャブレターはオーバーホールしてストックします。

・この3XWキャブレターとストックの4CCキャブレターに
  純正と思われるパイプか付いていましたので実測しました。
・オーバーフローパイプ → 内径 / 4㎜Φ、①・② / 39㎝、③・④ / 33㎝
  ※パーツ№も ①・② と ③・④ では異なる。
・Tジョイントパイプ → 内径 / 6㎜Φ、①-② / 44㎝、③-④ / 34㎝。
  ※パーツ№も ①-② と ③-④ では異なる。
・六本のパイプは ③ と ④ の間で束ねる。

  今回は次のようにしました。
・オーバーフローパイプ → ①・② / 40㎝、③・④ / 35㎝、
・Tジョイントパイプ → ①-② / 45㎝、③-④ / 35㎝。


なお、最近のホームセンターでは内径4㎜Φ ・ 6㎜Φの耐ガソリンゴムパイプを置いていないところが多いので、モノタロウ等で入手しておいた方がよいでしょう。
今回は今まで使っていた4CCキャブレターのパイプが固くなっていなかったので、これを上の長さに短くして使いました。


    

g.インテークマニホールドの取り付け

・なぜかインテークマニホールド取り付け付近に赤茶けた汚れがついていました。
パーツ,クリーナーで少し落とせるくらいの汚れです。


・インテークマニホールドは左側用(刻印L)と右側用(刻印R)があります。
・左側用のインテークマニホールドにはキャブレターヒートガード取り付けステーが上下に、  右側用には上部にだけ付きます。
・ボルトはヘキサ ・ ・M6×1.0・首下 / 20 ㎜。
・締め付けトルク : 1.0 ㎏・m。
  小さいトルクレンチを使って規定値で締めつけましょう。


・ヒートガードの取り付けはゴム製のグロメットを使います。
  グロメットの先端をヒートガードの穴に入れて、
  プライヤーズ引っ張れば突起がこちら側に出てきます。

・ただし、劣化している場合はグロメットの先端がちぎれることもあるので、
  代替品が純正部品を準備しておくのがよいでしょう。
  ※90480-08395/グロメット/151円×6個

・また、ヒートガードの四角穴からカムチェンテンショナーの筒をシッカリと出しておくこと。
  つまり、ヒートガードのゴム板をシッカリとシリンダー側に近づけること。
・こうしないと、アイドリング調整ノブがシリンダーとヒートガードの間に出て、
  アイドリング調整をするときに手が熱いシリンダーに当たってしまいます。
  写真は再度キャブレターを外した図。

・もっとも、調整ノブをヒートガードのこちら側にしても、
  右手の人指し指とは中指しか調整ノブにとどかないのでノブを回すことはできません。
  ノブはマイナスドライバーを当てて回しましょう。
  それならノブが、ヒートガードのこちら側に出る必要はありません。
・XJR1200のキャブレターでは調整ノブの位置がキャブレターの左側まで延長されています。


     
4.イグナイターの取り付け
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選任のための法律知識・








a.ヘッドライトを触らないでメーターを外す

イグナイターはカウル左側の内側に取り付けられています。

このイグナイターを交換するのにはメーターを取り外さなければなりません。→→→カウル取り外し手順
メーターを取り外すためにはヘッドライト取り付けボルトを緩めなければなりません。
ヘッドライト取り付けボルトを緩めると、ボルトを締めるときに光軸が狂い、光軸調整が必要になります。

ライト回りを触らなければ光軸調整は不要です。

光軸調整は一度してしまえば何年も調整する必要はありません。(テスター屋サンで一度調整したあと、無調整でユーザー車検を二度通しました。)

・以前はカウルを拡げて隙間を作り、メーター取り付けボルトを緩めていました。
  しかし、ソケットドライバーが斜めに入るためボルト頭の角を削ってしまいます。
  また、ボルトを取り外すのはできてもボルトを締めるのに苦労します。

・そこで作業がやり易いようにカウルに穴を開けました。

・メーターパネル取り付けネジの上に10Mソケットドライバーが通る穴(15㎜Φ)をあける。
  この穴はスクリーンを取り付けると見えなくなります。
・穴の位置はメーター取り付けボルトをソケットドライバーで締めたり緩めたりできる位置。
  10Mソケットドライバーのソケット部(頭)さえ入ればシャフトが細いので自由がききます。
  だから、穴の位置はメーターパネル取り付けネジの少し上に開ければよいでしょう。


・これなら、カウルを無理して拡げる必要はありません。
  メーター取り付けボルトを楽に取り外せ、シッカリと締めつけられます。
・この穴があれば、バルブ交換も簡単です。
  ヘッドライト取り付けボルトを触っていないから、バルブ交換後の光軸調整も不要です。


    
b.イグナイターの取り外しと取り付け

・イグナイターは「+頭のボルト」でヘッドライトステーに取り付けられています。
・カウルを取り外していればまだしも、カウル付きのままでは作業がやりにくくなります。
・今後の作業がやり易いように「+頭ボルト」を「ヘキサボルト」に交換しておきました。


     

5.同調


同調の基本は
・3・4ネジ → 1・2ネジ → 2・3ネジ。
・3・4ネジを締めれば4の負圧が下がる(4が早く開く)、3・4ネジを緩めれば4の負圧が上がる(4が遅れて開く)
・1・2ネジを締めれば1の負圧が下がる(1が早く開く)、1・2ネジを緩めれば1の負圧が上がる(1が遅れて開く)
・2・3ネジを締めれば2の負圧が下がる(2が早く開く)、2・3ネジを緩めれば2の負圧が上がる(2が遅れて開く)
・ネジを締めればアイドリングが上がる、ネジを緩めればアイドリングが下がる。
※初心者でもできるキャブレターの同調

・最初の状態が写真の上側は
・① → 30 + α
・② → 30
・③ → 15 - α
・④ → 20 

・調整は
・まず、3・4ネジを締めて ④ を 15にする。
・アイドリングが高くなったのでアイドリング下げる。
・次に、1・2ネジを締めて①を30にする。
・アイドリングが高くなったので再度アイドリング下げる。
・この時点で、② / 22.5、 ③ / 15。
 2・3ネジを締めて② を15 にする。
・最後にアイドリングを下げると、①,②,③,④の振れが25~27に。(写真下)

 取り敢えず第一回目の同調はこれで終了。


ついでに、タンク裏の断熱を強化しておきました。

・タンクの断熱シートは表面のアルミがはげて、
  両面テープが弱くなって垂れ下がっていました。
・手持ちにグラスウールがあったので、
  もともとの断熱シートの裏に敷きつめ、上をアルミテープで留めました。
・断熱効果は格段に向上したと思われます。

   ★★14      
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6.インプレッション



a.一般道を80㎞程度走ってみました。

排気音が少し頼もしくなったのは抜けがいいからでしょう。

「スロットル開度 50 % からの回転が力強くなった」と感じるのは気のせいでしょう。

長い直線の上り坂で2nd の加速を試してみましたが、6500 rpm で怖くなりそれ以上開けられませんでした。
以前は長い直線の登坂追い抜き車線で、スロットルを開け続けても怖くなることがなかったので、以前よりパワーが出ていることは確かです。

しかし、MJの効果がはっきりと出るのはスロットル開度80%~。
130 PS / 9000 rpm だから 9000 × 0.8 = 7200 rpm 以上回さないと MJ / 110 番 の効果は充分に出てこない。

結局、「 7000 ~ 9000 rpm 回さないと130 PS ・フルパワーを体感することはできず、フルパワー化の意味はない」ということのようです。

私にとって4CCのフルパワー化は今のところ「満足感・気のせい」だけのようです。

近日中に尾鷲・熊野峠に持ち込みます。




FJ1200は、多分 「 今、中古車で一番安いリッターバイク 」 でしょう。
Yahooオークションで「開始価格10万円」なら誰も入札しません。

程度の良い中古車がだんだん出品されなくなってきました。

空冷ですから遅く走っていても文句は言われません。年配の方が「懐かしいなぁ~」と声をかけてくれます。
後16インチですから足付き性良し。丸っこいスタイルが安らぎます。ヤマハブルーもきれいです。

1200 ㏄ / 130 PS・四発ですから「普通の人」なら充分です。

「東京オリンピック世代」の方がリターンするなら FJ1200-3XW or 3CV がお勧め。
260 ㎏ が耐えられなくなったら、リターンを終わりにしましょう。

     
b.2018.01.20. 追記


最近は寒くなったり暖かくなったり。

ポカポカ陽気の本日、いつもの尾鷲・熊野峠を走りました。

確かにパワーが出ています。
80 ㎞/h ~ 100 ㎞/h でもそれを充分感じます。

真っ直ぐな 「 登坂車線・ ゆずり車線 」 では力強い加速をします。
今までは 「 こんなものか…。」 、今は 「 オイ、オイ、オイ 」。

驚いたことに燃費が上昇。
片道 177 ㎞ で 10.68L ( 満タン法 )、なんと 16.57 ㎞/L。
今までは、同じルートで 14.34 ㎞/L ( こちら )だから 15.5% も向上。

パイロットスクリューを 2.5 → 3.0 にして混合気を濃くしているのだけれど…。

どうも「 130PS → 97PS のデチューン 」がエンジンの働きを害しているようです。

XJR1200・1300,バンディッド1200・1250 のように、初めから 「 アンダー 100 PS 」 で設計したバイクなら問題はないでしょうが、
海外向けを無理やり 「 アンダー 100 PS 」 にしたバイクは健康的ではないようです。

そう言えばカワサキのニンジャ1000 は海外向けも国内向けも同じ 142 PS。カワサキさん、やりますネ!

しかし、カワサキさん、海外向け 200 PS のZX-10Rをそのまま国内向けに販売しても、
「 レース専用車で公道は走れません。登録に必要な書類も出しません。」 というのはチョット弱腰。
逆輸入車がバンバン走っていますよ!


つづく




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